Q&A

                                       平成28年4月現在

【所得税】

1 青色申告とは?
 青色申告制度は、申告納税制度の理念に従い、シャウプ勧告に基づいて昭和25年から設けられた制度
です。
 年間の所得金額を正しく計算し、申告するためには日々の取引に係る記録(記帳)を行い、取引に関
する書類を保存しておくことが必要となりますが、青色申告は、青色申告以外の申告(いわゆる白色申
告)よりも更に一歩踏み込んだ形での帳簿付け(原則、複式簿記による記帳)を行っていただくことを
前提として、税制上の各種特典を受けることができます。但し、複式簿記でなくても、下記【参考】表
の*印の簡易帳簿でも良いこととなっています。

【参考:帳簿書類などの保存年限】
<所得税(青色申告)の場合>

  保存必要書類など 保存
期間
<帳 簿> 仕訳帳、総勘定元帳、*現金出納帳、*売掛帳、*買掛帳、*経費帳、*固定資産台帳など 7年
<書 類> 決算関係書類(損益計算書、貸借対照表、棚卸表など) 7年
<書 類> 現金預金取引等関係書類(領収証、預金通帳、小切手控など) 7年
(注)
<その他書類> 取引に関して作成し、又は受領した上記以外の書類
(請求書、見積書、契約書、納品書、送り状など)
5年

(注)前々年分の所得が300万円以下の方は、5年となります。

<所得税(白色申告)の場合>

  保存必要書類など 保存
期間
<帳 簿> 収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿) 7年
<帳 簿> 業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿) 5年
<書 類> 決算に関して作成した棚卸表その他の書類
業務に関して作成し、又は受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類
5年


2 上場株式等の譲渡損失の損益通算と繰越控除とは?
 上場株式等を譲渡して損失が生じた場合はどのように処理すればよいのでしょうか。
 まず、株式等の譲渡所得の計算方法は以下の表のとおりとなります。
<概要>

  譲渡所得の計算方法及び対象費用など
株式等の譲渡所得 総収入金額 ー  必  要  経  費  ー  特定投資株式控除
(譲渡価額)  (①取得費、➁譲渡費用・負債利子)
①<取得費> 売却株式の購入等価額
⑴購入等に係る手数料やその他費用
⑵相続、遺贈、贈与で取得している場合は、被相続人又は贈与者の取得価額及び名義書換手数料
⑶株式等の譲渡収入金額の5%相当額を取得費とすることが可能
➁<譲渡費用> 譲渡に要した費用や負債利子
⑴譲渡のための委託手数料
⑵株式等の取得に要した借入金等の負債利子(所有期間対応部分)


⑴ 株式等の譲渡損失の損益通算及び繰越控除方法
 譲渡損失が発生した年において、その赤字の金額(株式等の譲渡所得内での通算しても、なお赤字の金額)は、給与所得などの総合課税対象の黒字の金額から控除することはできないこととなっています。(逆に総合課税の赤字の金額を、株式等の譲渡所得の黒字の金額から控除することもできません。)
 ただし、上場株式等の譲渡損失で、その売却が証券会社などの金融商品取引業者を通じて行われている場合は、確定申告をすることによってその年分の上場株式等に係る配当所得(申告分離課税を選択したもの)との損益通算が可能となり、なお赤字が残る場合は、翌年以降3年間赤字を繰越すことができます。

(例)
               (通算繰越前) (通算繰越後)
平成27年分 上場等譲渡損失 △100万円 → △70万円
       上場等配当所得   30万円 →   0万円 
               繰越譲渡損失   △70万円

平成28年分 上場等譲渡所得   20万円 →   0万円(前年譲渡損失70万円を20万円から差引く)
       上場等配当所得   30万円 →   0万円(更に残損失50万円を30万円から差引く)
               繰越譲渡損失   △20万円

平成29年分 上場等譲渡所得   50万円 →  30万円(前年譲渡損失20万円を50万円から差引く)
       上場等配当所得   20万円 →  20万円(更に残損失50万円を30万円から差引く)
               繰越譲渡損失     0万円

 ※この例の場合、平成27年分で生じた上場株式等の繰越損失70万円は、翌年2年間ですべて控除できたこと
 となりますが、なお赤字が残っている場合は、もう1年だけ繰越せます。

⑵ 注意事項
 上記にも記載していますが、3年間の繰越控除を行うには、確定申告書等を連続して提出することが必要であり、株式の売却がなかった年においても確定申告書等を提出することが必要となります。
 また、扶養控除等の判定となる「合計所得金額」は、配当所得との損益通算後で判断することとなります。(繰越控除後ではありません。
 どなたかの扶養になっておられて、前年以前の赤字を繰越すために、本年の黒字の上場株式等(「特定口座(源泉徴収口座)」)を申告される場合などは、扶養控除等の適否を含めその口座を申告するかしないか判断することが必要です。ちなみに、この「特定口座(源泉徴収口座)」は申告するかしないか選択できることとなっていますので、申告しなければ、扶養控除等の適否判定となる「合計所得金額」に含めなこととなります。




【贈与税】
1 住宅取得等資金の非課税とは?
 一定の要件に該当する場合、以下の非課税限度額までの金銭について、贈与税が非課税となります。

(消費税等税率:10%以外の場合)
       <契 約 締 結 日>          (省エネ等住宅)    (左記以外の住宅)
  ◆平成27年12月31日まで             1,500万円  /    1,000万円
  ◆平成28年1月1日から平成29年9月30日まで     1,200万円  /     700万円
  ◆平成29年10月1日から平成30年9月30日まで     1,000万円  /     500万円
  ◆平成30年10月1日から平成31年6月30日まで      800万円  /     300万円


(消費税等税率:10%の場合)
       <契 約 締 結 日>          (省エネ等住宅)   (左記以外の住宅)  
  ◆平成28年10月1日~平成29年9月30日まで     3,000万円  /   2,500万  
  ◆平成29年10月1日~平成30年9月30日まで     1,500万円  /   1,000万円  
  ◆平成30年10月1日~平成31年6月30日まで     1,200万円  /    700万円  

 ※一定の要
  父母や祖父母などの直系尊属から住宅取得等のため、金銭の贈与を受けた場合であって、
  ・受贈者が贈与を受けた年の1月1日で20歳以上で、その年の合計所得金額が2,000万円以下であること
  ・受贈者は贈与を受けた時に贈与者の直系卑属であること
  ・贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与された金銭の全てをその住宅取得等の対価等に充てること
  ・贈与を受けた年の翌年3月15日までに、その住宅に居住しているか、又は確実に居住見込みであること
  ・その他など


2 教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税とは? 
 祖父母などの直系尊属から30歳未満の孫などが、教育資金に充てるための金銭等の贈与を受けて銀行等に預け入れた場合(金融機関等との教育資金管理契約に基づくもの)など、それら金銭等の価額のうち1,500万円までが非課税となります。(平成25年4月1日から平成31年3月31日までの贈与)
 この制度の適用を受けるには、教育資金管理契約の際に「教育資金非課税申告書」を金融機関等経由で所轄税務署へ提出する必要があります。また、孫などが30歳に達すると、教育資金管理契約は終了し、管理口座に残額がある場合には贈与税の課税対象となります。


3 結婚、子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税とは?
 祖父母などの直系尊属から20歳以上50歳未満の孫などが、結婚・子育て資金に充てるための金銭等の贈与を受けて銀行等に預け入れた場合(金融機関等との結婚・子育て資金管理契約に基づくもの)など、それら金銭等の価額のうち1,000万円までが非課税となります。(平成27年4月1日から平成31年3月31日までの贈与)
 この制度の適用を受けるには、結婚・子育て資金管理契約の際に「結婚・子育て資金非課税申告書」を金融機関等経由で所轄税務署へ提出する必要があります。また、資金管理契約期間中に贈与者が亡くなると、亡くなった日における管理口座に残額がある場合には相続税の課税対象となります。
 なお、孫などが50歳に達すると、結婚・子育て資金管理契約は終了し、管理口座に残額がある場合には贈与税の課税対象となります。



(注)各項目の説明については、要約内容となります。詳細については、お問い合わせください。